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私たちにできること
こんにちは、言語聴覚士の池田です。(http://www.sogoriha.com/publics/index/26/detail=1/b_id=198/r_id=17/#block198-17)
早いもので今年も残すところあと僅かになりましたね。あっという間にお正月の準備が進められていて、なんだか不思議です。
さて、船橋サテライトではクリスマスのシーズンに、各セラピストがそれぞれの利用者様からいろんな願いをお伺いしてきました。
子どもの頃はサンタクロースにお願いをして、どきどきしながらプレゼントを待ったものですよね。
何がもらえるんだろう?どんなことがあるんだろう?どんなところにおでかけするんだろう?という、子どもにしか味わえない“未知”であることの贅沢とわくわく感は、思い出そうとしても、大人になった今となっては本当に難しいものです。
やはりそれは、“知っているから”。
当たり前で、とても自然になった日常のいろいろなことが、子どもに比べてはるかに多い私たちは、わくわくどきどきの閾値も上がってしまいました。
そしてなんらかの問題を抱え、その当たり前で自然だった日常をさえ送ることが困難になってしまった方々。
楽しさの閾値はさらに上がります。
時には怒りとしてぶつけてこられる方も、哀しみとしてぶつけてこられる方もいらっしゃいます。
それでもそんな日頃の密なお付き合いの中で、皆さまそれぞれに願いを教えてくださいました。
そしていただいた願いを、小さなクリスマスカードにそれぞれ書き込んでいきました。
「旅行に行って、買い物がしたいな」
「そりゃーなんでも食べたいよ、煎餅とか、トンカツとかさ」
「暖かくなったら外を歩きたい」
「編み物がしたいな」
「家族とおいしいものを食べに行きたい」
…などなど。ここにあるのは、かつては当たり前のことだった、ひとりずつの大切な願い。
私たちにとってもこれからのリハビリをどう進めていこうか、改めて利用者様と一緒に向き合えるいい機会になったことは言うまでもありません。
それよりも、ただ慣れの中で漫然と進めていくのではなく、利用者様もご自身の中に抑えていた気持ちに向き合うことができたのだな、と実感できたことが嬉しかったです。
たまにはその現実に、顔を背けたくもなります。それはそれでいい。必要なことだと思っています。
私たちには、向き合って、寄り添って、支える力があります。そしてそれを裏付けられる、知識や経験、視点があります。
私たちだからこそ、希望を持てるリハビリを続けられます。
来年はもっともっと、みんなで笑顔の年にしましょう。
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最後になりましたが、今年は船橋サテライトが開設され、私自身にとっても変化の1年になりました。異動に際しましてはたくさんの方々のお力をいただき、全ての利用者様とご家族の方々にご理解とご協力をいただきました。
本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
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