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鍼灸マッサージ部 スタッフ研修会『大腿骨頚部骨折と転子部骨折について』

鍼灸マッサージ部 スタッフ研修会『大腿骨頚部骨折と転子部骨折について』

鍼灸マッサージ師、柔道整復師の柴田です。

訪問鍼灸マッサージ部門では、11月17日(金)の
訪問業務終了後にスタッフ研修会を行いました。

今回のテーマは、高齢者に多い4大骨折のうちの1つである
『大腿骨頚部骨折と転子部骨折について』でした。

大腿骨近位部骨折は、最近の欧米での文献・分類に準じて
日本でも、次のように分類・呼称されています。
・大腿骨頚部骨折(大腿骨頚部内側骨折)
・大腿骨転子部骨折(大腿骨頚部外側骨折)

その理解も深めるためにも、
日本整形外科学会、日本骨折治療学会による
「大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン」も踏まえながら
研修を行いました。

日本における『大腿骨頚部骨折と転子部骨折』の発生数は
年々増えています。

2010年に約18万人の発生数であり、2020年には
約25万人、2030年には約30万人、2042年には
約32万人の『大腿骨頚部骨折と転子部骨折』が発生すると
推測されています。

両骨折とも、発生機転で1番多いのは『転倒』になります。

また、『転倒』しなくても、足部が固定された状態で、
股関節に強い回旋力が作用して発生する場合もあります。
(後ろを振り向とうとして、急に体をひねる動作をするなど)

そして、骨粗鬆症の状態で、弱い外力が繰り返し作用して
骨折することもあります。(疲労骨折)

『転倒』そのもの以外で、骨折の発生率を高める危険因子としては、以下のものもあります。

・骨密度の低下、骨粗鬆症
・大腿骨頚部が長い
・喫煙
・向精神薬
・加齢
・歩行バランス
・歩行スピード
・低体重
・多量のカフェイン摂取
・未産
・骨代謝マーカーの高値
・血清ビタミンDの低値
・非常に低い血清エストラジオール値
・血清ビタミンA濃度低値と高値
・親も大腿骨頚部/転子部骨折の既往がある
・甲状腺機能亢進症、性腺機能低下症、胃切除術の既往がある
・糖尿病の既往がある
・腎機能低下の低下がある
・膝痛がある
・視力障害がある
・転倒予防の観点から、住宅環境デザインの問題

『大腿骨頚部骨折と転子部骨折』に限らず、
あらゆる外傷において共通して言えるのですが
『受傷』=『転倒によるもの』と短絡的に考えるだけではなく、
受傷した原因やその背景となるあらゆる要因を考察して、
再発予防につなげていく必要があります。

今後も、当社での訪問鍼灸マッサージを通じて、御利用者様の
QOL、ADL、IADLの向上を図るために、スタッフ一同研鑽
を積んでいき、誠心誠意を尽くして施術させて頂きます。